医療業界は将来性も高いですし、現状においても給料や待遇の面で抜きん出ています。医師はもちろん、看護師でも並のサラリーマン以上の年収を得ていることが多いです。一般の企業ではあり得ないほどに働きやすい環境が整っているといえますが、それでも退職をしてしまう人が少なからず存在しているのはなぜなのでしょうか。
医療職における代表的な退職理由としては、責任が重すぎて耐えきれないというものが挙げられます。他人の命を預かる仕事ですから、些細なミスも許されることがありません。万が一ミスをして患者さんを死なせてしまったら、医療ミスとしてその責任を追求されてしまいます。刑事でも民事でも責任を追求されてしまうので、そうなる前に仕事を辞めてしまう人が一定数いるわけです。
さらに、近年は人材不足のせいもあって、医療スタッフの一人一人に割り当てられる仕事量が増えてきています。肉体的にも辛いということを理由にして、まだまだ働けるのに早まって離職してしまう人がいます。
こうした問題は早急に解決する必要があるでしょう。本人のためにもなりませんし、業界のためにもなりません。現状のまま問題を放置しておくと、最悪国が傾いてしまう可能性もあります。医療は国を支える根幹ですし、今後さらに少子高齢化が進んでいくことを考えれば、もはや一刻の猶予もありません。若い人を医療業界に呼び込む工夫をするなり、さらに待遇を上げるなり、精神的なプレッシャーを軽減するシステムを構築するなりしなければいけないのです。